カッピングは、皮膚に専用カップを吸着させて血流を促進し、老廃物の排出を助ける施術です。古くから民間療法として用いられてきましたが、近年では美容目的のエステメニューとしても注目されています。
そこで本記事では、カッピングの基本的な仕組みや種類、吸引エステとの違いをわかりやすく解説します。美容効果やサロンにおすすめのエステ機器も紹介しますので、サロンメニューの拡充を検討している方はぜひ参考にしてください。
カッピングとは?
カッピングとは、専用カップを皮膚に吸着させ、陰圧で皮下組織を持ち上げて血流を促し、滞った巡りを整える施術です。東洋医学では「吸い玉」と呼ばれ、血の滞りを改善する手法として古くから用いられてきました。現在では筋肉疲労の緩和や代謝の促進に加え、美容・痩身を目的としたエステ施術としても人気を集めています。
ここでは、カッピングの起源や仕組み、施術の種類、そして吸引エステとの違いについて見ていきましょう。
施術の起源
カッピングの歴史は古く、古代エジプト・ギリシャ・中国などで治療法として始まり、初期は竹や動物の角をカップとして使用していたと考えられています。日本には6世紀頃に伝わり、江戸時代には民間療法として一般に普及し、肩こりや冷え、疲労回復などに利用されてきました。
現在では、カッピングの原理は美容領域にも応用され、血流促進や代謝サポートを目的に、エステサロンやリラクゼーションサロンなどに取り入れられています。
施術の仕組み
カッピングの施術では、カップ内部の気圧を下げて皮膚を吸引し、毛細血管に刺激を与えることで血液やリンパの流れを促進します。吸引によって一時的に皮下の血液が表層に引き上げられ、体内の循環機能を活性化する仕組みです。
エステの施術では、カッピングの原理を活かして老廃物の排出をサポートし、肌のハリや透明感の向上を目指すトリートメントとして活用されています。
施術の種類
カッピングにはいくつかの手法があり、代表的な種類として「ドライカッピング」「スライドカッピング」「電動カッピング」が挙げられます。
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- ドライカッピング:伝統的な手法で、固定したカップで皮膚を吸引し血行を促進する
- スライドカッピング:オイルを使い、カップを滑らせながら広範囲をケアする
- 電動カッピング:吸引圧を一定に保ちながら、温熱やEMSを組み合わせた施術ができる
エステサロンでは、施術の目的やお客様の健康状態に応じて、適した手法を選択しましょう。
吸引エステとの違い
カッピングと吸引エステはいずれも、皮膚を吸い上げて血流やリンパの流れを促進するという点で共通しますが、目的とアプローチが異なります。
体内の巡りや体調改善を目的とした伝統的な手技であるカッピングに対して、吸引エステは美容機器を使って、脂肪やセルライトに直接アプローチする現代的な施術です。
つまり、カッピングが「巡りや体調改善」に焦点を当てているのに対し、吸引エステは「ボディメイクやフェイシャルケア」を目的としています。
カッピングの美容効果

カッピングは、血流やリンパの循環を促進することで、肌や身体のコンディションを整える美容施術として注目されています。ここでは、カッピングで得られる代表的な美容効果を紹介します。
血流促進による美肌効果
カッピングによって局所的に血流が促されると、皮膚細胞に酸素や栄養が届きやすくなります。その結果、肌のターンオーバー(新陳代謝)が整い、くすみのない明るい印象の肌へ導く効果が期待されます。血流の改善によって肌の弾力やツヤ感が高まることで、全体的に健やかで生き生きとした肌へと導きます。
老廃物排出によるデトックス効果
カッピングの吸引刺激はリンパの流れを促し、体内に滞った老廃物の排出をサポートします。むくみの軽減や代謝の活性化により、すっきりとしたフェイスラインやボディラインを目指せる点がメリットです。
特に、背中や太ももなどの血流・リンパが滞りやすい部位に施術することで、体内の巡りを整えデトックス効果を高められます。
吸引によるセルライトケア効果
カッピングの吸引による物理的刺激は皮下組織に働きかけ、脂肪が蓄積したセルライトにもアプローチできます。スライドカッピングのように吸引しながらカップを滑らせる施術では、マッサージ効果も加わり、脂肪細胞の代謝促進や肌表面の凹凸改善が期待できます。
さらに、血流が整うことで皮膚の柔軟性が高まり、滑らかで引き締まった質感へと肌を導く効果も見込めます。
カッピングに関するよくある質問

ここでは、お客様がカッピングの施術前に抱く疑問を集め、一般的な回答をまとめました。エステサロンのカウンセリングや説明などの参考にしてください。
施術の跡はどれくらいで消えますか?
カッピングの特徴でもある丸い跡は、皮膚表面の毛細血管が刺激を受けることで一時的に現れるものです。赤みから紫色へと変化し、3日〜2週間ほどで自然に薄くなります。ただし、色の濃さや持続期間には個人差があり、血行が悪い部位ほど跡が濃く出やすい傾向があります。
エステサロンでは、施術前に写真で跡の出方を説明し、お客様から理解を得ておきましょう。
カッピングは痛みを伴いますか?
吸引による刺激の感じ方には個人差があり、「心地よい圧」から「やや強めの吸引感」まで幅があります。基本的に強い痛みを伴う施術ではありませんが、初回や敏感肌の方は弱めの圧から始めると安心です。
エステの施術中にお客様が違和感を訴えた場合は、圧力や位置をすぐに調整しましょう。
どのくらいの頻度でカッピングを行うのが良いですか?
カッピングの目的によって、適切な施術の頻度は異なります。
代謝促進や体質改善を目的とする場合は、最初の1〜2ヶ月は週1回程度、その後は月1〜2回程度の施術が必要です。リラクゼーション目的であれば、月1回でも効果を感じられます。
エステサロン側からは、お客様の健康状態や目的に応じて、適切な施術の頻度を提案してください。
施術後の注意点はありますか?
カッピングによって血行が促進されているため、施術当日は長時間の入浴やサウナ、激しい運動、アルコールの摂取を避けましょう。こまめな水分補給を促し、老廃物の排出をサポートすることが大切です。
また、施術の跡が残っている間は紫外線や摩擦を避け、保湿ケアを意識すると肌状態の回復が早まります。
カッピング機能を搭載したエステ機器

カッピングをメニューに取り入れたいサロンには、業務用複合機「SLIM MOVE plus(スリムムーヴプラス)」がおすすめです。ラジオ波・吸引・LEDの3機能を同時に搭載し、フェイシャルからボディまで幅広い施術に対応します。
吸引機能は1〜90kappaまで細かく調整でき、通常吸引・高速・低速・叩きの4種類のカッピングモードが選択可能です。お客様の体調や目的に合わせ、多彩なケアを提供できます。
さらに、フェイシャル専用プローブにより、顔まわりの細部もスムーズにケアできます。ラジオ波の温感作用と青色LEDによるハリ・ツヤケアを同時に行うことで、幅広い美容効果を期待できます。
カッピング機能を搭載したエステ機器を活用しよう!

カッピング機能を備えたエステ機器を導入すると、吸引による血行促進やリンパケアを効率的に行え、より満足度の高い施術を提供できます。施術メニューの幅を広げることでお客様の多様なニーズに応え、リピート率の向上にもつなげられます。
多機能型の「SLIM MOVE plus」は、カッピングに加えてラジオ波やLEDも使用できる業務用エステ機器です。詳しい情報については、以下の製品ページをぜひご覧ください。














